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能登半島地震84日目

正覚寺は、真宗大谷派・能登教区・第7組という組織に属しています。
その7組の組長さんが先日訪ねて来られて、
「(5組・6組の)門前のお寺さん方は、どうしてよいのか分からない、と途方に暮れ、呆然とするばかりだとおっしゃっておられる」と言われました。

そうだろうと思います。
本堂・庫裏(住居)共に全壊、もしくは大規模半壊状態で、一家で仮設住宅に入居されているお寺が数ヶ寺あると聞いています。
能登は寺院数の多い地域で、元々、一ヶ寺あたりの門徒(檀家)数が少なく、その上に過疎・高齢化の先進地という厳しい状況におかれています。
そこへ今回の地震によって、寺もご門徒も被害を受け、ご門徒にすれば寺の再建どころではないというのが本音だと思います。
自力では資金がないという経済的な理由で寺の再建の目処が立たない、それが能登半島地震で全壊・半壊した寺の現状です。

文化財の指定を受けている寺であれば、国や県からそれぞれ補助もあるのでしょうが、そのような寺はごく一部です。
住居として使用している棟は地震保険に加入できますが、本堂や会館、客殿などの棟は、農協の共済や本山の共済にしか加入できません。
被災したほとんどの寺が頼りにするのは、本山の共済しかないというのが実情だろうと思います。
共済の保証だけで再建が出来るという甘い考えを持ってはいませんが、共済が規定通りに支給されれば復興への大きな元金になるはずです。

組長さんが、
「(本山の共済があるので)ゼロからの復興ではありませんから・・・」
と励まして下さいました。
被災した住職は皆、本山の共済が救いになることを願っていると思います。
社会保険庁の失態による国民年金が社会問題になっていますが、共済の積立金は本山の所持金ではなく末寺の共有財産です。
本山が共済の積立金を本山の所持金として出し渋るのではなく、被災した末寺を救うという共済の趣旨通りの運営をしてくれることを願うばかりです。

また、前にも書いていますが、過疎地の寺が悩むのは先行きの見通しが立たないということです。
たとえ無理に資金的な工面をして今回は再建できたとしても、年々ご門徒が減り、維持・管理するのが難しくなることを予測すると、近い将来、維持・管理に苦しむという規模の再建は出来ないということです。
それは、遠い未来ではありません。
20年~25年後には人口が半減していると予測されている地域です。
今回の地震によってそのスピードは更に加速されたものと思います。
現在の無理が、5年、10年後には苦しみの原因になります。
将来の身丈を見越した再建をしなければなりません。
ですから、大きな借り入れをしての再建などはもってのほかです。

能登という田舎の寺は、地域の集会場としての役割も担っています。
正覚寺の地域には集会場がありません。
ですから、町内の総会、花見・納涼バーベキューなどの宴会、子供会の催し会場、子供たちの太鼓の練習会場・・・など、地域の公民館・集会場としての役割も正覚寺の建物は担ってきました。
そういう地域の集会場としての役割からも正覚寺を復興したいと願い、色々思い悩む毎日です。

このブログのとおり、毎日、毎日、同じことを頭の中で繰り返しています。
体が揺れるような錯覚、物音に過敏に反応する脅え、そういうトラウマと思えるものはなくなりましたが、傾いた本堂再興の悩みはまだまだ解決されそうにありません。

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