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震災69日め

200761
正覚寺の後ろの家です。
新しい家で、外観の様子からは無傷のように見えたのですが、先日からかなり大がかりな修復工事が行われています。
建具屋さんに聞くと、かなり傾いていたそうです。

夕べの正覚寺役員会では、1億円の予算で本堂を修理することを提案して門徒総会を開催することに決まりました。
住職としては、ご門徒の心が一つになって円満に本堂が修復されることを願うばかりです。

しかし、財力のある役員さん達の心意気に、どれだけのご門徒がついていけるのかという不安があり、実現は生易しいことではありません。
すでに巷では、私に聞かせることのできないほどの冷たい言葉も聞かれるそうです。
先人の遺産としての大きな本堂に価値や必要性を感じないご門徒が大量に離檀し、残されたご門徒で修復するとなれば1戸あたりの負担が大きくなり、ますます状況が厳しくなるという悪循環に陥ってしまいます。

度重なる災害にもかかわらず再建された大きな本堂、その先人が残してくれた遺産を再興するのも大きな勇気と意義のある決断です。
しかし、正覚寺の現状と将来について熟慮の上、ご門徒の総意として現在の正覚寺の本堂の維持は困難と判断されれば、それも虚勢を捨てた立派な勇気ある決断だと思います。
資金が集まれば修復し、資金が集まらなければ潔く断念する、それが仏教徒らしいあり方だと思います。

自発的に快く差し出していただいたお布施(寄付)だけで再興できるというのが理想です。
世の中、理想通りに動いていくような甘いものではないと思います。
しかし、寺・本堂というのは、人々に安らぎを与えるお念仏の場です。
その本堂の再建が、人々に逃げ出したいほどの過剰な苦痛・負担を与えてはいけないと思います。
寄付を強要し取り立てるようなことはすべきではないと思います。

寺とは何か、本堂とは何か、住職の資質・・・そういうことが問われ、議論されていくのだと思います。
本堂を修復するにしても解体するにしても、正覚寺の総意として、決断をご門徒が共有する必要があり、そのためには全てのご門徒が正覚寺の厳しい現実を知り、一人一人が着飾らない正直な気持ちを語り合う、そういう作業が必要なのだと思っています。

私と女房は、最悪の状態も覚悟して、ご門徒の方々が決められることに従う決意を確認しました。

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